こちらの記事では騒音防止方法についてまとめています。
騒音防止方法
騒音防止方法は主に下の4つがあります。
- 音源対策:騒音源の音を小さくする
- 配置(距離)対策:騒音源からの距離を離す
- 遮音対策:遮音壁等により直接騒音が届かないようにする
- 吸音対策:吸音効果のある建材・設備等を利用して音の水源を図る
それぞれを詳細に解説していきます。
騒音防止方法:音源対策
騒音防止において、最も優先して取り組むべき事項が音源対策です。騒音が発生する源を小さくすることで、騒音対策の必要性も小さくなります。しかし、多くの場合は騒音源大きさは所与で調整が可能なことがありません。よって他の騒音防止方法である配置対策や遮音対策が必要となってきます。
騒音防止方法:配置(距離)対策
例えば音源が点音源の場合、点音源からの距離が2倍になると音は6[dB]低下します。音源が線音源の場合は、距離が2倍になると音は3[dB]低下します。音のレベル表示については、以下の記事でまとめています。
音のレベル表示dBと音圧・音の強さ・音響エネルギーレベル計算公式
騒音防止のための配置対策では、この音の距離減衰の性質を利用して、騒音の影響を低減させることが可能です。
騒音防止方法:遮音対策
遮音対策では、遮音壁(障壁)などを利用することで、直接騒音が届かないようにしたり、到達した騒音が周囲の壁面等で許容値まで減衰するように設計します。
ただし、建築設計では換気口などの隙間があると遮音の効果が低減してしまいます。空気調和設備等を併用して気密化する必要があります。
騒音防止方法:吸音対策
室内表面に吸音処理を施して、隣室や室外に音の漏れを防ぐのが吸音対策です。固体伝搬音の低減も期待できます。ただし吸音対策は、騒音防止方法ではあくまでも補助的手段という位置付けです。吸音が大切になるのは、音響ホール設計などで響きを調整するときです。
吸音と遮音の違い
- 吸音材料:設置される質の室内側の反射音を弱める効果が大きいことが特徴
- 遮音材料:隣接する別室への透過音を弱める効果が大きいことが特徴
よって吸音の遮音の違いは、材料自体に音を吸収させるか、材料に音を反射させるかです。
まとめ
こちらの記事では騒音防止方法として、音源対策・配置対策・遮音対策・吸音対策の4つを紹介しました。騒音防止に取り組む際は、音源対策→配置対策→遮音対策→吸音対策の優先順位で取り組むことが推奨されます。
今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。