こちらの記事では、人体寸法とは何か、人体の各部につけられている寸法の名称と、人体寸法を考慮した建築、設備やインテリアについてを解説します。

 

人体寸法とは

人体寸法とは、身長、手足の長さや胴の長さなど人体各部位の寸法のことを指します。人と接する物の寸法、形状を決めるにあたり、人体の寸法を把握することが不可欠となります。そのため人体寸法は建築物の設計やインテリアのデザインをする上で把握しておかなければならない概念です。

人体寸法と密接に関係している建築空間要素としては、

  • 開口寸法
  • 通路の幅
  • トイレ空間
  • テーブル
  • 椅子

など様々なものが挙げられます。建築空間では要素のほとんどが人体寸法を参照されています。

 

人体寸法の各部名称

次に人体寸法の各部名称を紹介いたします。

 image 1 : 身長(しんちょう)
2 : 眼高(がんこう)
3 : 肘頭高(ちゅうとうこう)
4 : 肩峰高(けんぽうこう)
5 : 60度上肢挙上高(ろくじゅうどじょうしきょじょうこう)
6 : 前方腕長(ぜんぽうわんちょう)
 image 1 : 指極(しきょく)
2 : 側方腕長(そくほうわんちょう)
3 : 肩幅(かたはば)
4 : 重心高(じゅうしんこう)
5 : 中指先端高(なかゆびせんたんこう)
6 : 膝間接高(ひざかんせつこう)
  image 1 : 背前腕長(はいぜんわんちょう)
2 : 座位眼高(ざいがんこう)
3 : 座位膝間接高(ざいしつかんせつこう)
4 : 座位肘頭高(ざいちゅうとうこう)
5 : 下腿高(かたいこう)
6 : 座位後大腿高(ざいこうだいたいこう)
7 : 座位前大腿高(ざいぜんだいたいこう)
8 : 座位下肢長(ざいかしちょう)
  image 1 : 執務肘幅(しつむひじはば)
2 : 座高(ざこう)
3 : 座位頭頂高(ざいとうちょうこう)
4 : 座位肩高(ざいけんこう)
5 : 座位最大実幅(ざいさいだいじつはば)

 

人体寸法と建築・設備・インテリアデザインの関係

人体寸法の各部名称を上では紹介しました。

建築物や設備機器、インテリアのデザインをする上では、人体寸法の値は平均値を使うのではなく、多くの人体を考慮した値を使うことが必要です。例えば、扉の高さを日本人の大人の平均身長である170cmにしてしまうと、それよりも背が高い人にとっては非常に不便なものとなってしまいます。この例のように、人体寸法を考慮したデザインをする際は、なるべく多くの人が便利になるような寸法を使うこと、また人が動くことを念頭に置くことが必要です。

 

今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。